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ミッツから発売されている様々な造形モデルの製作に活用可能な3Dプリンター・M3DSシリーズについて、製品の特徴やスペックなどをまとめています。
ミッツから発売されているM3DSシリーズは、DLP方式を採用しています。
従来のFDM方式やガルバノスキャナ方式とは異なり、プロジェクタの光を照射することで高速造形を可能にしています。
M3DSシリーズの特徴であるコーター方式は、プロジェクタの光を樹脂に照射して硬化します。
硬化されない樹脂はコーターに回収されることで、樹脂を無駄にせず効率的に素材が使用されます。
M3DSシリーズでは1台の3Dプリンターで幅広い樹脂に対応しています。
樹脂を交換して使用することで、柔らかいものから硬いものまで様々な造形モデルの製作に活用できます。
M3DSシリーズのDLP光造形は、一般的な3Dプリンターに比べ造形スピードが早く、柔軟な造形モデルの製作を可能にしています。
柔らかいものだけではなく、樹脂を使い分けることで硬いものから弾力のあるものなど、さまざまな製作物に対応しています。
M3DS-SHDの具体的な導入実績について紹介します。
人工の手足を中心に、インターフェースの研究を行う東京電気大学の導入事例です。義手部品の試作手段として、これまでは他社の光造形機を使用してきましたが、ミッツの3D光造形機を採用したことにより、少ない樹脂で扱いやすくなったそうです。
エンジニアリングデザイン分野において、形状創製をテーマに研究を行う芝浦工業大学デザイン工学部の導入事例です。インクジェット機よりも様々なコストが抑えられるという理由で導入しました。ミッツの3D光造形機で製作したレポートを自己プレゼン資料に活用した学生もいるそうです。
会社名 | ミッツ株式会社 |
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所在地 | 東京都小金井市梶野町1丁目2番21号 |
近年、製造品の多様化に伴い、3Dプリンターに求められる機能性においても、性能が重視されることがポイントとなってきています。
ここでは、500万円未満のミドルクラスでありながら、高精細、高強度、短納期で造形できる3Dプリンターをそれぞれ紹介します。各製品の特徴に加えてショールーム情報もまとめました。
製品名 | 積層ピッチ | 最大造形サイズ (W×D×H) |
造形方式 | 材料などの特徴 |
---|---|---|---|---|
アジリスタ [キーエンス] |
0.015mm~ | 297mm×210mm×200mm | インクジェット方式 |
アジリスタは、国産の3Dプリンターでは数少ないインクジェット方式を採用し、積層ピッチ0.015mmの高精細造形を実現。水溶性のサポート材の為、細部までしっかりと造形でき、部品の組付けまでできる精度を誇ります。 使用可能な材料はUV硬化アクリル樹脂とシリコーンゴム。 樹脂はアクリルに少量のウレタンを配合し、靭性を持たせているため、ネジを締めても割れないことが特徴です。 |
Mark Two [Markforged] |
0.1mm~0.2mm | 350mm×132mmx154mm | 熱溶解積層方式+ 連続フィラメント方式 |
Mark Twoは、Markforged独自のカーボンファイバー連続繊維を使用できる方式が採用されています。 これは、造形物の内部にカーボンファイバーで骨組みを組成しながら形作っていく方式です。 これにより、高強度の造形が可能になり、製造工程で使う治具や工具、より強度が求められる部品の製造を行うことができます。 |
G-ZERO [グーデンベルグ] |
0.05〜0.250mm | 250mmx210mmx200mm | 熱溶解積層方式 |
G-ZEROは、最大500mm/sというスピーディな造形ができます。 短時間で造形が可能になり、生産性が向上します。 高速で動くヘッドの振動を抑える技術も搭載し、ハイスピードながら安定感のある造形ができます。 |
■選定条件
アジリスタ[キーエンス]……2023年7月19日、Googleで「3Dプリンター 高精細」と検索して表示された50万円以上500万円未満の製品のうち、インクジェット方式を採用し、積層ピッチが最小の製品として選出
Mark Two[Markforged]……2023年7月19日、Googleで「3Dプリンター 強度」と検索して表示された50万円以上500万円未満の製品のうち、カーボン素材を使用できるもので、唯一、熱溶解積層方式+連続フィラメント方式を採用している製品として選出
G-ZERO[グーテンベルク]……2023年7月19日、Googleで「3Dプリンター 高速」と検索して表示された50万円以上500万円未満の製品のうち、造形速度が最速の製品として選出しました。