公開日:2022年12月6日 |更新日:
2026年9月30日
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3D積層造形によるモノづくり革新拠点化構想とは
用途別3Dプリンター3選を
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この記事でわかること
「Kansai-3D実用化プロジェクト」が発足した背景と、日本のモノづくり強化に向けた狙い
産学官連携によるネットワーク構築や、普及促進会との連携といった具体的な構想内容
フードプリンティングや4Dプリンティングなどの実用化モデルと、これまでの取り組み実績
3D積層造形によるモノづくり革新拠点化構想(Kansai-3D実用化プロジェクト)の構想や背景、実用化モデルや取り組みなどを紹介しています。
3D積層造形によるモノづくり革新拠点化構想(Kansai-3D実用化プロジェクト)とは
「3D積層造形によるモノづくり革新拠点化構想(Kansai-3D実用化プロジェクト)」とは、2019年1月24日に近畿経済産業局が発表したプロジェクトです。
関西地方には高度な技術を有する大手企業や中小企業が集まっていることから、近畿経済産業局が中心となって日本のモノづくり強化のための支援を行います。
プロジェクト発足の背景
プロジェクトの目的は、3D積層造形技術の発展による日本のモノづくり強化。近年3Dプリンターの世界市場規模は拡大しており、今後ますますの成長が見込まれています。海外では3D積層造形技術が発展し、さまざまな業界で3Dプリンター事業に参入する企業も増えているのだとか。
しかし日本は海外ほど3Dプリンター事業に注力できておらず、将来的な成長が見込める市場で遅れをとっていることになります。現に3Dプリンターの主力メーカーは海外のものがほとんど。そこで日本でも3D積層造形技術を発展させて量産化を実現し、3Dプリンターの世界市場における競争力を高めようという狙いがあります。
また、2025年国際博覧会の開催決定も後押ししています。「3D積層造形によるモノづくり革新拠点化構想」は国際博覧会に向け3D積層造形技術を発展させ、新たなモノづくりの変革モデルの創出や未来の技術開発につなげることを目的としています。
参照元:日本初「3D積層造形によるモノづくり革新拠点化構想(Kansai-3D実用化プロジェクト)」について(近畿経済産業局)
構想の内容は?
「3D積層造形によるモノづくり革新拠点化構想」では、以下2点を軸に3D積層造形技術の発展を目指しています。
産学官連携による広域ネットワークの構築
3Dものづくり普及促進会との連携
本プロジェクトにおける産学官連携を簡単に表現すると、「企業(産)が3D積層造形技術を発展させて新たなモノづくりを実現するため、大学や研究所(学)がノウハウや技術提供を行う。その支援は行政である近畿経済産業局(官)が行う」というもの。
具体的には、大阪大学や大阪大学接合科学研究所、立命館大学、山形大学工学部、慶應義塾大学SFC研究所のほか、関西圏の公設試や産業技術総合研究所といった広域ネットワークを構築。さらに3D積層造形を活用した新たなモノづくりの普及を目指す「3Dものづくり普及促進会」と連携させます。実用化・ネットワーク拠点を立花エレテック本社に設置し、大学や研究所がもつノウハウや技術を民間企業が活用できるように支援する仕組みです。
この取り組みによってロボットや機械、医療機器分野など多岐にわたる分野で新たなモノづくりの変革モデル創出を目指しているとのことです。
実際の実用化モデル
山形大学(フードプリンティング:OPEN MEALS構想)
山形大学のフードプリンティングの開発では、同大学機械システム工学科の古川教授が3Dゲルプリンターの開発に成功。また、世界のだれもがダウンロード可能な食のプラットフォーム構築のため、食のデータ化・転送化を構想し、企業とチームを組んだ「OPEN MEALS」を結成。2018年3月には「SUSHI TELEPORTATION」コンセプトを発表しています。
さらに見た目や食感を制御できるソフト食品3Dプリンターの開発にも取り組んでおり、新しい介護職の実現にも挑戦しています。
慶応義塾大学SFC研究所(4Dプリンティングの開発)
慶応義塾大学SFC研究所の所長を務める田中浩也氏が、シミュレーション技術「3次プリンタ用データフォーマット(FAV)」を開発。4Dプリンティングの開発を進めています。
なお、4Dプリンティングでは、キョーラク株式会社が形状記憶ポリマーを使用した記憶形状フィラメントの開発に成功。田中教授と共同研究を進め、オランダで開催される「4D Printing & Meta material conference」にも参加しています。
プロジェクトの取り組み実績
これまでにKansai-3D実用化プロジェクトの取り組みとして、以下の内容を行っています。
3D積層造形技術に関するセミナーの開催
3D造形向けのデザイン・設計を担う人材育成コンテストの開催
産業技術総合研究所計量標準総合センターと連携したイベント開催
各企業とのコラボイベントの開催
※新規イベントの情報等は近畿経済産業局のHP(Kansai-3D実用化プロジェクト)で紹介されています
よくある質問
Q1
「3D積層造形によるモノづくり革新拠点化構想」は、現在も相談先として使えますか?
A
産学官の連携や実用化支援を目的とした取り組みとして紹介されています。この構想の事例は設計から評価までを連携して進めた点に価値があります。ただし、過去の拠点や相談窓口を現在の受付先として扱わないようにします。ただし、過去に紹介された事業や拠点が現在も同じ内容で相談を受けているとは限りません。 自社が求める技術相談、共同開発、試作支援のどれが必要かを整理し、現在の実施主体と受付内容を確認してください。
Q2
この構想の産学官の支援体制は、企業のどの課題に役立ちますか?
A
材料評価、設計方法、製造条件の確立など、自社だけでは試しにくい課題を相談する手段になります。単に造形してもらう相談と、材料や条件を共同で検証する相談では必要な支援が違います。相談内容を工程別に分けると適切な機関を探しやすくなります。ただし、どの機関も同じ設備や支援範囲を持つわけではありません。 必要な方式と課題を一つに絞り、相談先が対応できる設備・専門分野・費用・成果物を確認すると進めやすくなります。
Q3
ロボット部品以外にも、地域プロジェクトの知見を活かせますか?
A
食品、医療、教育などにも積層造形の研究例はありますが、研究段階と事業化段階は分けて見ます。他分野の事例でも、材料や品質評価の考え方は参考になります。ただし、用途固有の規格や安全要件まで転用できるわけではありません。自社用途に近い研究を探すときは、使った材料、完成品の性能、製造数、評価方法を確認してください。 見た目の新しさだけでなく、必要な品質を繰り返し得られるかが実用化の判断点です。
Q4
関連イベントに参加する前に、何を確認すれば実務へつなげられますか?
A
講演テーマが自社の方式・材料・評価課題に合うか、実機や造形物を確認できるかを見ます。イベントで『導入事例』を聞くときは、成功した造形品だけでなく、量産や現場採用までに何を評価したかを確認すると実務に使えます。過去の開催実績だけで現在の予定は判断できないため、主催者の最新案内を確認します。 参加後に試したい部品と評価項目を先に決めておくと、情報収集で終わらず次の試作につなげられます。