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生産・製造段階

業務用3Dプリンターを導入すると、生産・製造段階でどのようなことが可能になるのか、まとめています。

生産・製造段階で業務用3Dプリンターができること

業務用3Dプリンターを導入すれば、オーダーメイドの一点ものであれば、簡単に製造できます。小型であればあるほど付加価値が高くなり、コスト面の心配も少なくなるでしょう。

たとえば補聴器の場合、これまでは完成までに1週間かかっていたものが、3Dプリンターの導入により短時間で完成させられます。また、耳型をスキャンするため、それぞれの耳の形に合った補聴器を作り出せます。

歯科の分野でも3Dプリンターが活躍します。詰め物や被せ物を3Dプリンターを使うことで、簡単に、素早く作り出せます。

また、航空部品も3Dプリンターにより生み出せるようになり、ジェットエンジン部品の量産にも成功しています。

無重力の環境下でも3Dプリンターを利用できます。宇宙空間でソケットレンチの製造が可能となり、今後ますます生産・製造段階で3Dプリンターが取り入れられるでしょう。

このように、3Dプリンターはユーザーの要求に合わせた迅速な設計を可能にしてくれるマシンなのです。動作や組み付けの確認を行えるだけではなく、さまざまな分野で必要とされるツールです。

ただし、3Dプリンターでは物によっては1cmの造形に約1時間かかります。小型の造形物ならば迅速につくり出せますが、大型の物になると時間もコストも割かなければなりません。さらに、3Dプリンターの機種によっては、積み重ねる層の厚みが大きいため、表面がザラついてしまうこともあります。

これまでは質の高さが従来の製造方法には及ばなかったので、製造過程を3Dプリンターだけに頼るのは現実的とは言えませんでしたが、現在はかなり良くなってきています。しかし、対応サイズやコスト、納期などを考えると、3Dプリンターはまだ一般的な量産品に適しているとはいえません。

量産品としての質の高さを求めるのであれば、1日に数百~数千個つくり出せる射出成形型や、細かい箇所まで設計通りに作れる切削加工の方が適しています。現状は成果物に見合った技術を選ぶということになりますが、将来的には量産品も作れるようになることが期待されています。

業務用3Dプリンター導入済企業の例

アルテック株式会社

業務用3Dプリンター導入前は、治具の作成を外注していたアルテック。しかし、3Dプリンターを採用したことで、納期の短縮に成功しています。

さらに、金属用の設計図が不要になり、コストが10%ダウン。今後は3Dプリンター用の設計図を利用して、さらに20%以上のコスト削減を目指しているそうです。

部品を減らすだけで、かなりの費用削減が期待できます。単価100円で6万個もある部品がなくなれば、それだけで600万円の削減に成功するでしょう。工程数も1工程減らすだけで、約100万円を削減できるケースがあります。

治具のつくり直しのシーンでは、治具1点で約1万円かかる場合もあるでしょう。生産数1日100個、単価1万円であれば、1日の機会損失額は100万円です。試作品調達でも1点5万円かかることがあります。

海外で治具のつくり直しが発生した場合、出張者を現地に残して作業しなければいけません。とある企業では、35個分のつくり直し費用の他に、機会損失や出張延長、宿泊費用を合わせて900万円(10日間)の損失額が発生した事例もあります。

逆に、3Dプリンターを導入して利益が発生するケースもあります。

精度が高い造形モデルならば、何ページもある説明資料をしのぐ強力なプレゼンツールとして活躍します。250個の製品を3社から受注できると、単価1万円であれば750万円の売上につながるでしょう。

このように3Dプリンターを用いれば、作業品質および生産効率の改善が見込めます。また、新たな視点で生産プロセス全体の見直しが可能となり、在庫管理の手間やコストの負担が削減されるでしょう。

ファクトリー・イノベーション株式会社

製造業界向け精密切削工具などを製造している世界的なメーカーGuhring Limitedの子会社として1973年に設立されたGuhringUKは、BMW、ジャガー、ランドローバー、エアバスなど世界の大企業向けに特注オーダーメイドの精密切削工具やフライス工具を製造しています。

同社では、Markforged 3Dプリンターの導入によって、5軸切削や従来の工法から解放されたエンジニアが他の部品も製造できるようになり、部品製造におけるコスト削減率75%、時間削減率66%、稼働率60%を実現、会社の収益アップにもつながりました。

Guhring UKが製造する工具の各部品は最初に設計が顧客によって承認される必要がありますが、社内で設計、テスト、製造するのに最大8週間かかることもあり、設計が承認されるまでは作業開始すらできません。そのため小ロット生産の小規模メーカーにとってコストやリードタイムが問題となっていました。

この問題を解決するために積層造形を検討し、MarkforgedのコンポジットプリンターとMetal Xシステムの導入を決定。炭素繊維3Dプリンターを使用することで1日で試作品を作成し、問題点を設計に反映させて5日で完全に機能する工具を製造しました。現在では中小企業への製品もより早く、低価格で提供できるようになっています。

生産・製造時点で求められる3Dプリンターのスペックは?

3Dプリンターならば、高精度で複雑な形状の物や、着色済のモデルを作れます。ただし、造形の方法によっては、横からの圧力に弱い、製造コストが従来よりも必要、といったデメリットがあります。

それらを踏まえて、生産・製造段階での使用に向いていると言える造形方式は、熱溶解積層方式、インクジェット方式、粉末接着方式の3つ。

それぞれの大まかな特徴としては、熱溶解積層方式はジェットエンジンの燃料ノズルや支柱の製造にも用いられており、インクジェット方式は機種によっては複数の素材を組み合わせて造形できます。また、粉末固着方式は、接着剤を着色することで、フルカラーの造形物を制作できます。

それぞれに求める造形物に最適な3Dプリンターを選び、自社の成長へとつなげましょう。

業務用3Dプリンターをさまざまな角度から紹介

最終製品造形も可能な
業務用3Dプリンター

「実製品に適用できる業務用3Dプリンターを導入したい」「高い強度、精度がよい3Dプリンターを導入したい」企業におすすめなのが、最終製品の造形も可能なスペックを持つ3Dプリンターです。

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