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試作・評価向け
評価試験や展示モデルなどに使える高度な試作品を作りたいという場合でも3Dプリンターなら簡単に実現可能です。試作品に求められるニーズは、さまざまですが、ニーズに合わせた3Dプリンターの使い方があります。
たとえば実機の動作確認試験などには強度に強いナイロン粉末焼結造形が選ばれますし、また製品モックアップなどを作る場合には、ゴムの様に柔軟なゴムライク素材を使うことで製品に近い外観に仕上げることができます。
こちらでは、強度テストなどにおすすめの3Dプリンターとゴムライクな製品造形におすすめの3Dプリンターをご紹介します。公式HP(販売代理店公式HP含む)に、強度・ゴムライク素材・試作・評価に関する記載のあった主な製品を、編集部独自の視点から紹介します。
強度テストなどにおすすめの3Dプリンター
ここでは、公式HP(販売代理店公式HP含む)に、強度・試作・評価に関する記載のある主な製品を、編集部独自の視点で紹介しています。
MARK TWO[Markforged]
コンパクトなボディながらナイロンやカーボンにファイバーを織り込んだ独自材料で高い強度と高精細な造形を実現し治具や部品製造に力を発揮します。
製品スペック
- 造形サイズ:320mm×132mm×154mm
- 本体寸法:584mm×330mm×355mm
- 重量:約16kg
- 積層ピッチ:100μm
- 造形方式/材料押出堆積法/FDM
- 対応素材(材料):ONYX(オニキス)、ナイロン、繊維材料、炭素繊維、ファイバーグラス、強度高耐熱ファイバーグラス、ケブラー
INDUSTRIALシリーズ X3/X5/X7[Markforged]
カーボンファイバーに対応しているデスクトップ型コンポジット積層3Dプリンター。積層ピッチ0.05mm、広いワークスペースを持つ本格的産業用3Dプリンターです。
製品スペック
- 造形サイズ:330mmx270mmx200mm
- 本体寸法:584mmx483mmx914mm
- 重量:約48kg
- 積層ピッチ:X3/X5(0.05mm~0.20mm)・X7(0.05mm~0.25mm)
- 造形方式:材料押出堆積法/FDM
- 対応素材(材料):X3/オニキス、オニキスFR・X5/オニキス、オニキスFR、ファイバーグラス・X7/オニキス、ファイバーグラス、HSHTファイバーグラス、ケブラー、カーボンファイバー
Stratasys F170[Stratasys]
ドラフトモード(エコノミー高速モード)が搭載され、標準モードの3分の1の材料で約2倍のスピード造形が可能。幅広い試作品の製造に対応できる多機能型3Dプリンターです。
製品スペック
- 造形サイズ:254×254×254mm
- 本体寸法:864×711×1626mm
- 重量:227kg(消耗品等充填時:最大227kg)
- 積層ピッチ:0.330mm、0.254mm、0.178mm、0.127mm(PLA使用時は0.254mmのみ設定可)
- 造形方式:材料押出堆積法/FDM
- 対応素材(材料):PLA、ABS-M30、ASA
Stratasys F900[Stratasys]
ABS系やPC系などの工業用樹脂素材に対応。治具、金型部品、自動車部品、航空機用内装部品、など大型工業用樹脂製品に向いています。
製品スペック
- 造形サイズ:914.4×609.6×914.4mm
- 本体寸法:2772×1683×2027mm
- 重量:2869kg
- 積層ピッチ:0.127~0.508mm
- 造形方式:FDM方式
- 対応素材(材料):PC-ABS、PC-ISO、PC、FDM Nylon 6、FDM Nylon 12、Antero 800NA、Antero 840CN03、PPSF、ULTEM™ 9085、 ULTEM™ 1010、FDM Nylon 12CF、ST-130
EOS M 290
粉末の金属をレーザーで溶融、1層ずつ固めて造形する金属3Dプリンター。表面品質に優れ、高い精度、解像度で試作品から最終製品まで対応可能です。
製品スペック
- 造形サイズ:250×250×325mm
- 本体寸法:2,500×1,300×2,190mm
- 重量:約1,250kg
- 積層ピッチ:0.02~0.06mm(使用する材料によって異なる)
- 造形方式: 粉末積層造形法
- 対応素材(材料):ニッケル基調合金、マルエージング鋼、ニッケル基超合金、アルミニウム、チタニウム合金、純チタニウム、ステンレス鋼
HP Jet Fusion 4200
2022年12月時点で公式サイトで確認できませんでした。
現在は販売が終了している可能性がございますので、詳細はメーカーや販売会社にお問い合わせください。
パウダー状の熱可塑性樹脂を噴射して造形を行っていくHPの独自造形技術、温度管理とレイヤーごとの造形コントロールにより高品質な造形ができ、試作品から最終製品まで驚異的な能力で生産します。
製品スペック
- 造形サイズ:380×284×380 mm
- 本体寸法:2210×1200×1448 mm
- 重量:750kg
- 積層ピッチ:0.08 mm
- 造形方式:HP Multi Jet Fusion テクノロジー
- 対応素材(材料):PA11/PA12グラスビーズ、エラストマーなどのサーモプラスチック素材
ゴムライクな製品造形におすすめの3Dプリンター
ゴムライクとは、ゴムの様に柔軟な素材のこと。ゴムの様に柔軟で弾力のある素材で、光硬化性のアクリル樹脂の1つです。硬質な光硬化性アクリル樹脂と混ぜることで、硬度を調整できるモデルもあります。
ここでは、公式HP(販売代理店公式HP含む)にゴムライク素材・試作・評価に関する記載のある主な製品を、編集部独自の視点で紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
アジリスタ[KEYENCE]
造形材料にセルフタッピングでも割れずに内部確認できる透明樹脂(AR-M2)、インクジェット方式ではシリコーンゴムや高硬度シリコーンゴム、耐熱100℃で高精細造形を実現できる樹脂などがあり複雑な部品も製造可能です。
製品スペック
<AGILISTA-3200>
- 造形サイズ:297×210×200mm
- 本体寸法:944×700×1360mm
- 重量:188kg
- 積層ピッチ:AR-M2(0.015~0.020mm)・AR-H1(0.020mm)・AR-G1L/H(0.030mm)
- 造形方式:インクジェット
- 対応素材(材料):AR-M2(透明樹脂)、AR-H1(耐熱樹脂)、AR-G1L(低硬度シリコーンゴム)、AR-G1H(高硬度シリコーンゴム)
Raise 3D
積層ピッチ、各軸のデータ、震度、機械独自のスライス機能にこだわって高精度の3Dプリントを実現。試作品から工業製品まで幅広く対応可能です。
製品スペック
<Raise3D Pro2シリーズ>
- 造形サイズ:Pro2 305×305×300mm、Pro2 Plus 305×305×605mm
- 本体寸法:Pro2:620W x 590D x 760H mm/Pro2 Plus:620W x 590D x 1112H mm
- 重量:Pro2:44kg/Pro2 Plus:52kg
- 積層ピッチ:0.01~0.65mm
- 造形方式:FFF (Fused Filament Fabrication) 方式
- 対応素材(材料):PLA、ABS、PP、竹(60%)+PLA、改良ABS、強化PLA、PVB、PP-GW、強化PET、PC、リサイクルPET、PET、ASA、PA6/66、TPU95A、TPU85A、TPE75A、TPE60A、TPE60D、CF+PET、CF+PA、FDA認証PLA、FDA認証、TPU、PVA、HIPS、BVOH、改良PLA
<Raise3D E2>
- 造形サイズ:シングルヘッド330×240×240mm、デュアルヘッド295×240×240mm
- 本体寸法:W607xD596xH465 mm
- 重量:30kg
- 積層ピッチ:0.02~0.65mm
- 造形方式:FFF (Fused Filament Fabrication) 方式
- 対応素材(材料): PLA、ABS、PP、改良ABS、強化PLA、PVB、強化PET、PC、リサイクルPET、PET、ASA、PA6/66、TPU95A、TPU85A、TPE75A、TPE60A、TPE60D、FDA認証PLA、FDA認証、TPU、PVA、HIPS、BVOH、改良PLA
⾼精度3Dプリンター(500万円未満)特集をチェック
近年の製造品の精緻化に伴い、500万円未満であっても、ハイエンドモデルに匹敵するような高精度性能を備えたミドルクラスの3Dプリンターが、続々登場しています。
ここでは、500万円未満でありながら、精度の高い試作品や、治具の造形が可能な、積層ピッチ0.05mm以下の3Dプリンターをご紹介しています。