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GRAPHTECから発売されている3Dプリンター「dimension」シリーズ、Dimension1200es(BST・SST)とEliteの商品特徴やスペックを紹介します。なお、これらの製品はすでに販売終了しています。サポートは2024年の2月末までの予定です。
Dimensionシリーズには3つのモデルがあり、それぞれ特徴が異なるため目的に合わせて選べます。
1つめの違いはサイズ。Dimension1200es(BST・SST)は造形サイズが254×254×305mmと大きいため、さまざまな目的で使えます。Eliteはひとまわり小さい203×203×305mm。プリントする造形物で大きさを選べます。
2つめは造形サポート方式。1200es BSTは手で剥がせるブレークアウェイ方式のため、特殊な道具などが不要です。1200es SSTとEliteはアルカリ水溶性方式。水溶液を使ってサポート材を溶かすので、細かい造形物に適しています。
dimensionシリーズでは、素材にABS-Plus樹脂を採用しています。従来のABS樹脂と比べて40%も強度がアップ。経時変化が少なく安定した品質のため、機能検証はもちろん実製品への組み合わせ検証など、幅広い使い方ができます。標準で赤・青・蛍光黄・オレンジ・オリーブグリーン・黒・アイボリー・ダークグレー・白の9色があるほか、オリジナルカラーを特注することも可能。塗装も従来通り行えるため、さまざまな用途で使用できます。
高性能のデータ作成ソフト「Catalyst EX」が標準で装備されています。Catalyst EX は、STL形式のデータを取り込むと自動で造形用データを作成してくれる優れもので、造形時間や必要な材料の量も計算可能。ネットワークプリンター感覚でスピーディーに使用できます。
さらに、動作音が60dB以下と静か。普通の会話レベルの音しかしないので、騒音も気になりません。オフィス環境にマッチするモデルだと言えるでしょう。
254×254×305mmと広い造形エリアを誇っているため、さまざまな目的で使用できます。サポート材も手で剥がせるブレークアウェイ方式と水溶液で溶かすアルカリ水溶性方式が選べるので、大きな造形物から繊細な造形物まで対応可能。さらに、1200esシリーズはEliteに比べて造形ヘッドスピードが1.2倍に。作って試す、改善点を見つけてもう一度作って試す、というサイクルが早くなるので、製品の試作品に向いているでしょう。
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会社名 | グラフテック株式会社 |
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所在地 | 神奈川県横浜市戸塚区品濃町503-10 |
近年、製造品の多様化に伴い、3Dプリンターに求められる機能性においても、性能が重視されることがポイントとなってきています。
ここでは、500万円未満のミドルクラスでありながら、高精細、高強度、短納期で造形できる3Dプリンターをそれぞれ紹介します。各製品の特徴に加えてショールーム情報もまとめました。
製品名 | 積層ピッチ | 最大造形サイズ (W×D×H) |
造形方式 | 材料などの特徴 |
---|---|---|---|---|
アジリスタ [キーエンス] |
0.015mm~ | 297mm×210mm×200mm | インクジェット方式 |
アジリスタは、国産の3Dプリンターでは数少ないインクジェット方式を採用し、積層ピッチ0.015mmの高精細造形を実現。水溶性のサポート材の為、細部までしっかりと造形でき、部品の組付けまでできる精度を誇ります。 使用可能な材料はUV硬化アクリル樹脂とシリコーンゴム。 樹脂はアクリルに少量のウレタンを配合し、靭性を持たせているため、ネジを締めても割れないことが特徴です。 |
Mark Two [Markforged] |
0.1mm~0.2mm | 350mm×132mmx154mm | 熱溶解積層方式+ 連続フィラメント方式 |
Mark Twoは、Markforged独自のカーボンファイバー連続繊維を使用できる方式が採用されています。 これは、造形物の内部にカーボンファイバーで骨組みを組成しながら形作っていく方式です。 これにより、高強度の造形が可能になり、製造工程で使う治具や工具、より強度が求められる部品の製造を行うことができます。 |
G-ZERO [グーデンベルグ] |
0.05〜0.250mm | 250mmx210mmx200mm | 熱溶解積層方式 |
G-ZEROは、最大500mm/sというスピーディな造形ができます。 短時間で造形が可能になり、生産性が向上します。 高速で動くヘッドの振動を抑える技術も搭載し、ハイスピードながら安定感のある造形ができます。 |
■選定条件
アジリスタ[キーエンス]……2023年7月19日、Googleで「3Dプリンター 高精細」と検索して表示された50万円以上500万円未満の製品のうち、インクジェット方式を採用し、積層ピッチが最小の製品として選出
Mark Two[Markforged]……2023年7月19日、Googleで「3Dプリンター 強度」と検索して表示された50万円以上500万円未満の製品のうち、カーボン素材を使用できるもので、唯一、熱溶解積層方式+連続フィラメント方式を採用している製品として選出
G-ZERO[グーテンベルク]……2023年7月19日、Googleで「3Dプリンター 高速」と検索して表示された50万円以上500万円未満の製品のうち、造形速度が最速の製品として選出しました。