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JAM-5200EBMは、日本電子株式会社が提供している業務用3Dプリンターです。産業機器の一つとして生産・販売されています。
ここではJAM-5200EBMの特徴、スペック、および導入事例について説明します。
JAM-5200EBMのカソードは、1,500時間以上の使用が可能です。カソード交換の頻度が多ければ多いほど、製造ができない時間が発生してしまいます。
カソード交換に伴うダウンタイムを短縮することにより、装置が使えない時間を減らし、効率的な生産を支援します。電子ビームを利用する装置を製造した際に培った独自の真空技術によって、長時間使用可能なカソードを実現しました。
日本電子株式会社が電子顕微鏡・半導体製造用電子ビーム描画装置などの開発で培ってきた技術を駆使して、電子ビーム自動調整機能を搭載しています。ビームの照射位置が変わった場合でも、フォーカスやゆがみを自動で補正。造形エリア内であれば、安定した品質と再現性により、理想的な造形が可能です。
スモークを防止するためのヘリウムガスを使用する必要がない点も、JAM-5200EBMの特徴です。独自開発の粉末飛散防止機構である「e-Shield」と、独自のスキャン戦略によって、ヘリウムガスを使用しなくてもスモーク現象を回避できます。
ヘリウムガスを使用しないことで、コストが抑えられ、クリーンな環境での造形が可能です。また、カソード表面もダメージを受けにくく、電子ビームを安定して照射できるので、安定した造形品質を実現できます。
JAM-5200EBMは、24時間365日体制で造形状況や装置の状態を遠隔で監視できる機能が備わっています。常に監視ができるため、万が一のトラブルも早期発見が可能です。
JAM-5200EBMは、材料を無駄にせず、エコかつサステナブルをかなえる業務用3Dプリンターです。部品を一度で複数個造形する、切ったり削ったりせずに材料を無駄なく使う、金属粉を材料として再利用するなど、さまざまな取り組みを続けています。
複雑な形状の製品や精密機器に使用する部品の製造を得意としており、航空宇宙・医療・自動車などの産業の部品製作に適しています。また、造形エリアが大きいため、大型の部品製作にも適しています。船舶で使用する部品なども造形しやすいでしょう。
ただし、使用できるのは導電性のある金属材料のみです。高温環境で造形するため、プラスチックやセラミックを材料にする製品の造形には適していません。使用したい材料をしっかりと確認するようにしましょう。
記載されていませんでした。造形サンプルの画像は、公式サイトに公開されています。
会社名 | 日本電子株式会社 |
---|---|
所在地 | 東京都昭島市武蔵野3-1-2(本社・昭島製作所) 東京都武蔵村山市伊奈平2-11-1(武蔵村山製作所) ※その他、製作所は1か所、事務所は3か所、支店は9か所あります。 |
URL | https://www.jeol.co.jp/corporate/ |
電話番号 | 042-543-1111(本社・昭島製作所) 042-560-9120(武蔵村山製作所) |
営業時間 | 記載なし |
定休日 | 記載なし |
近年、製造品の多様化に伴い、3Dプリンターに求められる機能性においても、性能が重視されることがポイントとなってきています。
ここでは、500万円未満のミドルクラスでありながら、高精細、高強度、短納期で造形できる3Dプリンターをそれぞれ紹介します。各製品の特徴に加えてショールーム情報もまとめました。
製品名 | 積層ピッチ | 最大造形サイズ (W×D×H) |
造形方式 | 材料などの特徴 |
---|---|---|---|---|
アジリスタ [キーエンス] |
0.015mm~ | 297mm×210mm×200mm | インクジェット方式 |
アジリスタは、国産の3Dプリンターでは数少ないインクジェット方式を採用し、積層ピッチ0.015mmの高精細造形を実現。水溶性のサポート材の為、細部までしっかりと造形でき、部品の組付けまでできる精度を誇ります。 使用可能な材料はUV硬化アクリル樹脂とシリコーンゴム。 樹脂はアクリルに少量のウレタンを配合し、靭性を持たせているため、ネジを締めても割れないことが特徴です。 |
Mark Two [Markforged] |
0.1mm~0.2mm | 350mm×132mmx154mm | 熱溶解積層方式+ 連続フィラメント方式 |
Mark Twoは、Markforged独自のカーボンファイバー連続繊維を使用できる方式が採用されています。 これは、造形物の内部にカーボンファイバーで骨組みを組成しながら形作っていく方式です。 これにより、高強度の造形が可能になり、製造工程で使う治具や工具、より強度が求められる部品の製造を行うことができます。 |
G-ZERO [グーデンベルグ] |
0.05〜0.250mm | 250mmx210mmx200mm | 熱溶解積層方式 |
G-ZEROは、最大500mm/sというスピーディな造形ができます。 短時間で造形が可能になり、生産性が向上します。 高速で動くヘッドの振動を抑える技術も搭載し、ハイスピードながら安定感のある造形ができます。 |
■選定条件
アジリスタ[キーエンス]……2023年7月19日、Googleで「3Dプリンター 高精細」と検索して表示された50万円以上500万円未満の製品のうち、インクジェット方式を採用し、積層ピッチが最小の製品として選出
Mark Two[Markforged]……2023年7月19日、Googleで「3Dプリンター 強度」と検索して表示された50万円以上500万円未満の製品のうち、カーボン素材を使用できるもので、唯一、熱溶解積層方式+連続フィラメント方式を採用している製品として選出
G-ZERO[グーテンベルク]……2023年7月19日、Googleで「3Dプリンター 高速」と検索して表示された50万円以上500万円未満の製品のうち、造形速度が最速の製品として選出しました。