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CHECK!3Dプリンターの選び方ガイド

業務用3Dプリンターはどのようなポイントで選ぶのが良いのか。選ぶ際にチェックしたいポイントを紹介します。

業務用3Dプリンター選びで失敗しないために

立体造形が思いのままに実現できる3Dプリンターの種類は、実にさまざま。使用目的や期待する仕上がりなどによって必要とするモデル、必要のないモデルが存在します。最近はデスクトップに置けるコンパクトなサイズの家庭用(パーソナル)タイプのものから、3Dプリンター市場の中心となっている製造業などで使われる大型の業務用ハイクラスプリンターまで幅広く揃っているため、ある程度積層方式などで絞ったとしても、そのなかからさらに選択の余地があるほどです。

出力を外部に委託する場合はコストや仕上がりなどで選択すれば良いのですが、自社で購入するとなるとそれだけでは終わりません。本格的な3Dプリンターを導入し生産過程に組み入れるとなると、選ぶモデルも本体価格が数百万円以上するのが一般的です。導入後に「思っていたように使いこなせない」「思っていた仕上がりにならない」と後悔をしないためには、3Dプリンターをどう選ぶのか、適切な選び方のポイントを知っておくことです。

そこで、業務用3Dプリンター選びのポイントをここで3つ紹介してみたいと思います。ぜひ、3Dプリンター選びの参考にしてみてください。

業務用3Dプリンター選びのポイント

どんな用途で使うのか

業務用3Dプリンター選びは、まず使用する用途について考えておくことです。どのような造形物を作るのか、どんな目的があるのかを把握したうえで、モデルを絞っていきます。

3Dプリンターを使う目的は企業それぞれです。実際に生産過程に組み入れて最終製品を製造するのを目的にしているところもあれば、考えているアイディアを3Dプリンターですぐに出力して検証を行いたいと考えているところもあります。出力さえできれば表面のなめらかさは問わない方、きちんとネジが噛み合う精度の高い造形を求めている方など、造形物の仕上がりの程度を目的に応じて判断します。特にジュエリーの原型など、パーツをしっかり再現したい場合は微細な形状を再現できる方式を選ぶこと。そのような場合は低価格3Dプリンターに多い熱溶解積層方式よりも光造形方式の物を選んだ方が有利です。

どんな材料を使うのか

現在3Dプリンターで使う材料の主流は表面光沢に優れて着色も可能な「ABS」樹脂と、弾力性がないので硬い大型の造形物も作りやすい「PLA樹脂」の2種類です。この主流の材料に加え、最近では金属やカーボンなど強度の高い材料も使える3Dプリンターが登場してきたため、いろいろな素材を使用した試作品をはじめ、最終製品まで製作できるようになってきました。

単一材料だけでなく、複数のヘッドで材料を組み合わせた造形もできるようになり、可能性が広がっています。材料を選ぶことで単に試作品だけにとどまらず、航空機のジェットエンジンの部品製作に活用されたり、食品を材料にすることでお菓子を作ることも。また、歯科用のセラミックを造形するなど、幅広い造形物の製作が可能になっています。

目的によって材料の選び方も変わってきます。試作品として見た目を確かめるだけの目的では材料にこだわる必要はないかもしれません。しかし、機能面も確認したいとなれば、確認すべき特性に合った材料を使うなど、目的によってまったく違ってくるのです。

どの造形方式でプリントするのか

3Dプリンターは出力する方式がそれぞれ違います。代表的なものは「光造形」「インクジェット」「粉末焼結」「熱溶解積層」の4種類です。それぞれに特徴があるため、どのような造形物を作りたいのかを考えたうえで方式を選ばなくてはいけません。例えば複雑な形状のモデルを作りたいのなら精度の高い光造形を選び、アイディアを形にして確かめてみたいだけなら低価格の熱溶解積層を選ぶなど、求めている造形物を作れる方式の3Dプリンターを選びます。

とにかく高精細な造形物を作れる3Dプリンターを選んでも良いのですが、性能の良い3Dプリンターはサイズが大きく価格もとても高くなります。「精度を重視したい」「豊富な材料が使えるモデルが良い」「耐久性のある造形物を作りたい」「スピードが速い方が良い」など、3Dプリンター選びでは重視するポイントを絞ることが大切です。

どの造形サイズでプリントするのか

3Dプリンターで造形できるサイズは色々あります。造形サイズの大きい3Dプリンターは造形時間がかかり、造形途中で失敗すると造形作業を最初からやり直ししなければならずコストもかかってしまいます。造形サイズが大きい3Dプリンターを必要とする最終製品のようなものでないなら、時間やコスト、作りたい物の大きさを考慮した上で選ぶようにしましょう。場合によってはパーツに分けて作って組み合わせた方が精密にできることもあります。

3Dプリンターの造形サイズのめやすは大きくわけて小、中、大、特大となります。造形サイズが大きい3Dプリンターを選ぶ時は長時間安定して造形できるものを選びましょう。

どの代理店(販売店)から購入するか

業務用3Dプリンターを販売している代理店は沢山あります。以前より安価になったといっても、まだまだ高価なものなので、少しくらい安いからといって非正規代理店での購入はおすすめできません。なぜなら、3Dプリンターは海外製品が多く、日本語説明書がなかったり、操作パネルが日本語でなかったりするものも多いのでサポート無しで使うことは難しいからです。故障があったり、不良品だったりしても、正規代理店で購入していない製品はメーカーに対応してもらえないことがあります。3Dプリンターは正規代理店で購入するようにしましょう。

3Dプリンターイメージ
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3Dプリンターイメージ
           

近年の製造品の精緻化に伴い、500万円未満であっても、ハイエンドモデルに匹敵するような性能を備えたミドルクラスの3Dプリンターが、続々登場しています。
ここでは、500万円未満でありながら、高精細、高強度、短納期で造形できる3Dプリンターをそれぞれ紹介します。

       

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500万円未満の
高性能な業務用3Dプリンター特集

近年、製造品の多様化に伴い、3Dプリンターに求められる機能性においても、性能が重視されることがポイントとなってきています。

ここでは、500万円未満のミドルクラスでありながら、高精細高強度短納期で造形できる3Dプリンターをそれぞれ紹介します。各製品の特徴に加えてショールーム情報もまとめました。

▼左右にスクロールできます▼
▼上下にスクロールできます
製品名 積層ピッチ 最大造形サイズ
(W×D×H)
造形方式 材料などの特徴
アジリスタ
[キーエンス]

アジリスタ[キーエンス]の製品

引用元:キーエンス公式HP
https://www.keyence.co.jp/products/3d-printers/3d-printers/

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0.015mm~ 297mm×210mm×200mm インクジェット方式

アジリスタは、国産の3Dプリンターでは数少ないインクジェット方式を採用し、積層ピッチ0.015mmの高精細造形を実現。水溶性のサポート材の為、細部までしっかりと造形でき、部品の組付けまでできる精度を誇ります。

使用可能な材料はUV硬化アクリル樹脂とシリコーンゴム。

樹脂はアクリルに少量のウレタンを配合し、靭性を持たせているため、ネジを締めても割れないことが特徴です。

Mark Two
[Markforged]

Mark Twoの製品画像

引用元:Markforged公式HP:
https://markforged.com/jp/3d-printers

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0.1mm~0.2mm 350mm×132mmx154mm 熱溶解積層方式+
連続フィラメント方式

Mark Twoは、Markforged独自のカーボンファイバー連続繊維を使用できる方式が採用されています。

これは、造形物の内部にカーボンファイバーで骨組みを組成しながら形作っていく方式です。

これにより、高強度の造形が可能になり、製造工程で使う治具や工具、より強度が求められる部品の製造を行うことができます。

G-ZERO
[グーデンベルグ]

G-ZEROの製品

引用元:PR TIMES公式HP:GUTENBERG社製 プロフェッショナル3Dプリンター G-ZEROの販売開始
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000017.000057289.html

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0.05〜0.250mm 250mmx210mmx200mm 熱溶解積層方式

G-ZEROは、最大500mm/sというスピーディな造形ができます

短時間で造形が可能になり、生産性が向上します。

高速で動くヘッドの振動を抑える技術も搭載し、ハイスピードながら安定感のある造形ができます。

■選定条件
アジリスタ[キーエンス]……2023年7月19日、Googleで「3Dプリンター 高精細」と検索して表示された50万円以上500万円未満の製品のうち、インクジェット方式を採用し、積層ピッチが最小の製品として選出
Mark Two[Markforged]……2023年7月19日、Googleで「3Dプリンター 強度」と検索して表示された50万円以上500万円未満の製品のうち、カーボン素材を使用できるもので、唯一、熱溶解積層方式+連続フィラメント方式を採用している製品として選出
G-ZERO[グーテンベルク]……2023年7月19日、Googleで「3Dプリンター 高速」と検索して表示された50万円以上500万円未満の製品のうち、造形速度が最速の製品として選出しました。