公開日:|更新日:
ZORTRAX社の業務用3DプリンターZortrax M200 Plusについて調べたことをまとめています。
ポーランドのメーカー、ZORTRAX社から発売されている「Zortrax M200 Plus」は全世界で数千台がプロの生産現場で活躍する信頼の業務用3Dプリンター「Zortrax M200」の後継機種です。アルミニウム躯体に高品質パーツを使った3DプリンターというのはZortrax M200と同じですが機能が大幅にアップグレードしています。簡単なパーツ取り付けは必要ですがプリントに必要なものは全て付属しているためすぐに使い始めることができ、正確な再現性と寸法精度は、3Dプリンターの中でも群を抜いています。ABSを利用した試作品作りにおいては、多くの実績を誇り、操作性やクオリティの高さには定評があります。
Zortrax M200 Plusの特徴はヘッドを支えるロッドがX軸・Y軸ともに外周部も含めて各4本あることです。本数が多い分ヘッドのがたつきが抑えられるため、表面がとても滑らかに仕上がります。数十時間にわたる造形中でも失敗がほとんどなく、ベッドが特殊構造になっているため樹脂が剥離しません。専用工具を使えばベッドが簡単に取り外せるので、専用工具を用いてキレイに取り去ることもできます。
Zortrax M200が更にパワーアップしたZortrax M200 Plusの新機能にはWiFi、イーサネット接続、大型タッチパネルと造形物の形状を表示、内蔵カメラによる造形監視、フィラメント切れ自動停止と再開、ファームウェア自動更新、Z-SuiteからWifi経由でデータ転送、複数台のPlusを同時監視及び制御、ゴム系素材のZ-SEMIFLEX対応があります。
さらに使いやすくなるようM200 Plusに加えられた改良点は、エクストルーダー冷却ファンの増設、ヒーテッドベッド上の小型コネクタ廃止、フレックス系のフィラメント対応、サイドカバー標準装備、SDカードを廃止してUSBコネクタ装備、ノズルカバー装備、加熱時間の短縮となっています。
Zortrax M200 Plusの特徴は何といっても専用ABS樹脂の使用です。工業製品の試作品作りではABSが圧倒的に要求されるため、Zortrax M200 Plusは工業製品の試作品に適している言えます。また200×200×180mmと出力できるサイズが大きいのもポイント。サイズが大きく他の3Dプリンターでは困難だった造形も、Zortrax M200 Plusなら可能です。
前機種Zortrax M200は実際の生産現場で多く使われている3Dプリンターでした。Zortrax M200をベースにしたZortrax M200 Plusは、Zortrax M200よりメンテナンスも少なくなるなどユーザビリティもアップしています。
会社名 | 株式会社システムインナカゴミ |
---|---|
所在地 | 山梨県中央市山之神流通団地1-8-2 |
近年、製造品の多様化に伴い、3Dプリンターに求められる機能性においても、性能が重視されることがポイントとなってきています。
ここでは、500万円未満のミドルクラスでありながら、高精細、高強度、短納期で造形できる3Dプリンターをそれぞれ紹介します。各製品の特徴に加えてショールーム情報もまとめました。
製品名 | 積層ピッチ | 最大造形サイズ (W×D×H) |
造形方式 | 材料などの特徴 |
---|---|---|---|---|
アジリスタ [キーエンス] |
0.015mm~ | 297mm×210mm×200mm | インクジェット方式 |
アジリスタは、国産の3Dプリンターでは数少ないインクジェット方式を採用し、積層ピッチ0.015mmの高精細造形を実現。水溶性のサポート材の為、細部までしっかりと造形でき、部品の組付けまでできる精度を誇ります。 使用可能な材料はUV硬化アクリル樹脂とシリコーンゴム。 樹脂はアクリルに少量のウレタンを配合し、靭性を持たせているため、ネジを締めても割れないことが特徴です。 |
Mark Two [Markforged] |
0.1mm~0.2mm | 350mm×132mmx154mm | 熱溶解積層方式+ 連続フィラメント方式 |
Mark Twoは、Markforged独自のカーボンファイバー連続繊維を使用できる方式が採用されています。 これは、造形物の内部にカーボンファイバーで骨組みを組成しながら形作っていく方式です。 これにより、高強度の造形が可能になり、製造工程で使う治具や工具、より強度が求められる部品の製造を行うことができます。 |
G-ZERO [グーデンベルグ] |
0.05〜0.250mm | 250mmx210mmx200mm | 熱溶解積層方式 |
G-ZEROは、最大500mm/sというスピーディな造形ができます。 短時間で造形が可能になり、生産性が向上します。 高速で動くヘッドの振動を抑える技術も搭載し、ハイスピードながら安定感のある造形ができます。 |
■選定条件
アジリスタ[キーエンス]……2023年7月19日、Googleで「3Dプリンター 高精細」と検索して表示された50万円以上500万円未満の製品のうち、インクジェット方式を採用し、積層ピッチが最小の製品として選出
Mark Two[Markforged]……2023年7月19日、Googleで「3Dプリンター 強度」と検索して表示された50万円以上500万円未満の製品のうち、カーボン素材を使用できるもので、唯一、熱溶解積層方式+連続フィラメント方式を採用している製品として選出
G-ZERO[グーテンベルク]……2023年7月19日、Googleで「3Dプリンター 高速」と検索して表示された50万円以上500万円未満の製品のうち、造形速度が最速の製品として選出しました。