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このページでは、カーボンファイバー材を使用できる3Dプリンターについて解説。造形物が持つ特性・使用用途から造形におすすめの3Dプリンターまでを紹介します。
カーボンファイバー材に対応している3Dプリンターの導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
カーボンファイバー材でプリントした完成品は、実際に力が加わっても変形しにくい強度があります。
そのため、生産ラインで使用する治具・工具などの最終部品として用いられます。
3Dプリンターの造形物は試作を目的としているものが多いですが、カーボンファイバー材など強度を持つ材料で作られるものは試作の領域を超えて実際に使用する部品としての製造が可能です。
3Dプリンターを選ぶ際は、完成品の使用用途に合った造形ができるプリンターを選ぶことが重要です。プリンターの仕様によって、高精細な造形ができるのか、強度を発揮できるのかは異なります。
また、メーカー独自の造形方式や独自の素材があるかもチェックしましょう。
独自の造形方式により、完成品の強度を向上させ、力が加わっても変形しにくい部品の製造を可能にしている3Dプリンターがあります。独自の造形方式と独自の材料を提供しているMarkforged社の3Dプリンターでは、アルミニウム並みの強度をもつ部品を作ることができます。
Markforgedは、製造業向けに強度の高いパーツ製造に特化した3Dプリンターを扱う海外のメーカーです。カーボンファイバー対応の3Dプリンターは、デスクトップシリーズと工業用のIndustrialシリーズを提供しています。
造形方式は、シリーズを通してMarkforged社独自の連続フィラメント方式を採用。これはカーボンファイバー材で骨組みを造形し、その周りを他の材料で覆うように成形することで高い強度の造形ができます。
他にも『Onyx』と呼ばれるMarkforged社独自のマイクロ炭素繊維充填ナイロンフィラメントを提供。Onyx単独の使用でも、高い強度、靭性、耐薬品性を持った造形が可能です。
この造形方式と材料が組み合わさることで、アルミニウム級の強度をもつ部品の製造ができます。完成品は、治具・工具などの最終部品として使用できるため、従来の試作や金型を作る工程を省き、製品完成までの納期やコストを短縮できるでしょう。
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デスクトップ上で高強度造形が可能なカーボンファイバー対応の3Dプリンター。
アルミニウムでできた強固な本体と精密に加工されたパーツによって、数千時間にわたってプリントが可能です。また、Markforgedオリジナルのマイクロ炭素繊維充填のナイロンOnyx使用が可能。Onyxは、強度・靭性・耐薬品性をもつ材料で、耐久性が求められる部品の造形に向いています。
X7は専用材料を使用することで強度や難燃性のある造形が可能な工業用3Dプリンター。積層ピッチ0.05mmからの造形が可能で、高精細な造形も可能です。
本体ヘッドに造形不良を回避するベッドレベリング(平面計測)を搭載。これによりフィラメントの安定的な接着ができるため、精度の高い造形が可能です。
FX20は、Markforgedの最上位モデル(2023年8月1日確認時点)。
最大造形サイズは、525mmx400mmx400mmでシリーズを通して最大となります。
FX20のみで使用できる専用のフィラメントは、難燃性・少煙性・低毒性(FST)に優れた素材。生産業から航空宇宙業界まで、幅広い業界で使用できます。
Markforgedの3Dプリンターは、販売代理店であるAPPLE TREEで購入することができます。
APPLE TREEの常設のショールームでは、Markforged製3Dプリンターの使い方から導入に関する相談も
経験豊富な技術スタッフが対応します。
迅速な修理対応や電話・メール対応など、購入後のアフターサポートも充実しているので、検討してみてください。