その3.粉末焼結型

積層造形法の一つ、粉末焼結方式について紹介。メリットやデメリットを調べました。

粉末焼結画像

引用元:iGUAZU(イグアス)公式HP
<http://www.iguazu-3d.jp/product/3d_printer/prox500/>

粉末焼結方式とは

粉末焼結方式は粉末樹脂や粉末金属に高出力のレーザー光線をあてて焼結して、立体的な造形物を作成する方式です。光造形と同じような原理で、ステージ上にある粉末を焼結・硬化させたら、次はステージを下げていくという方法を、一層一層繰り返すことで造形を行っています。

主な材料は樹脂系ならナイロン、金属系ならチタンやニッケル、銅、青銅などになります。ジェットエンジンの燃料ノズルや支柱をこの粉末焼結方式で作成していたり、耐久性の高い造形物を作ることができるため、多くの工業用用途で使われています。

価格が高かった粉末焼結方式の3Dプリンターも、2014年に特許が切れたため、手に入れやすい価格のモデルも登場してきました。

粉末焼結のメリット

高耐久性がある

光造形と比べると高耐久性のある造形物を作ることができます。

複雑な造形も可能

高精度な造形ができるため、複雑な構造にも対応できます。デザイン試作だけでなく、実際に動作をする試作品にも利用できるので、幅広い用途で活用できます。

サポート材が不要

粉末焼結はサポート材が必要ありません。そのため造形後にサポート材を取り除く作業はありません。

材料の自由度が高い

粉末焼結方式は、樹脂以外にもセラミックや一部の金属など、さまざまな種類の素材を扱うことができます。

粉末焼結のデメリット

装置が大きい

粉末焼結方式の大きなデメリットは、装置が非常に大きいことです。装置が大きいため置き場所、作業場所を確保する必要があります。

粉末の除去に手間がかかる

造形後は高圧のエアを使って、造形物に付着している粉末を除去する必要があります。除去に多少の手間がかかることと、粉末除去装置などの付随設備が必要になります。

表面がザラザラになる

粉末焼結は出力した造形物の表面がザラザラとした質感になるのが特徴です。なめらかな表面や光沢のある表面を望んでいる方には向いていません。

価格や維持費が高額

粉末焼結は本体価格や消耗品コスト、保守コストが非常に高額です。ただし特許が切れたことで価格が下がりつつあり、ローコストの粉末焼結方式3Dプリンターも期待されています。

粉末焼結型の代表的な3Dプリンター

粉末焼結型の3Dプリンターは、特許が切れた2014年から続々と会社が新機種を発表しています。イギリスのNorge社は、それまでの価格の10分の1程度に抑えられており、中小企業でも購入しやすくなりました。

また、スイスのスタートアップ企業Sintratec社が開発するintratecは、造形サイズが縦、横、高さとも130mmで、最高速度だと秒速70mmで造形することができます。

まとめ

特許が切れて新機種が続々登場

これまで高額なものが多かった粉末焼結タイプの3Dプリンターですが、2014年に特許が切れました。そのため、各社がこぞって新機種を販売し、高耐久で材料の自由度が高いという便利な3Dプリンターが格安価格で購入できるようになりました。できるだけ、投資を抑えたいけど3Dプリンターには興味があるという人にはおすすめです。

この他にも様々なタイプの3Dプリンターがあるのでチェックしてみて下さい。