その2.インクジェット型

インクジェット方式の3Dプリンターについて、メリットとデメリットをまとめます。

インクジェット画像

引用元:キーエンス公式HP
<http://www.keyence.co.jp/marking/special/3dprinter/agilista/product/gallery/>

インクジェット方式とは?

インクジェット方式とは、紙に印刷を行う通常のインクジェットプリンターと同じ原理で、液状の樹脂を噴射させて印刷をする積層造形法の一つです。インクジェットヘッドがX・Y方向に移動しながら樹脂とサポート材を噴射し、ローラーカッターで1層分の厚みになるように表面を削っていきます。この動作を幾層も繰り返しながら造形物を造りだします。

インクジェット方式で使用される素材は、ABSライクやPPライク、ラバーライクなどです。複数のノズルがあれば素材を複合することもできます。

インクジェットのメリット

積層ピッチが細かく、高精細な造形が可能

インクジェット方式ではインクジェットノズルから微量の樹脂を噴射させます。そのため積層ピッチを細かくでき、最も高精細な造形をすることが可能です。

複数の素材を混ぜることができる

ノズルが複数あるモデルなら、複数の素材を選択したり混ぜたりすることができます。複数の素材を混ぜることで多様な硬度の造形ができたり、さまざまな色の造形ができたりします。

造形スピードが速い

インクジェット方式では塗布した樹脂を紫外線で一気に硬化させることができます。光造形のように樹脂を少しずつ硬化させるのではないため、インクジェット方式は造形スピードが速く、造形物が短時間で完成します。微細な造形と短時間での造形を両立できるというメリットがあるため、あらゆる業種で幅広く導入されています。

後処理がしやすい

積層ピッチが細かいので、表面がなめらかで段差がほとんど出ません。そのため、後処理が簡単です。

装置自体は安価に済む

インクジェット方式は比較的装置が安価で済みます。また付随設備も必要ないので、導入コストが抑えられます。

インクジェットのデメリット

太陽光での劣化が起こりやすい

インクジェット方式では紫外線硬化性の素材を使うため、太陽光での劣化が起こりやすくなります。太陽光下での使用には向いていません。耐久性が低いため、長期間の使用や力が加わる使用には向いていません。

サポート材を多く使うため、製造コストが高い

サポート材を造形モデルの3倍量使います。そのため消費量が大きく、コストが高くなりがちです。

サポート材のニオイが強く、稼働音も大きい

インクジェット方式の3Dプリンターは、他の方式に比べると装置の稼働音が大きいといった特徴があります。またサポート材のニオイも強くなります。

インクジェット方式の代表的な3Dプリンター

ProJet® MJP 2500

紫外線硬化樹脂をインクジェット方式で一層ずつ積層させるタイプの3Dプリンター。コンパクトな筐体で、細かな造形のものを作り出すことが可能。操作性にも優れており、コストパフォーマンスが高いため、人気の機種です。

Mulit Jet Fusion

こちらの3Dプリンターは、粉末状のプラスチック製素材にCMYKのインクを混ぜ合わせた結合剤を吹きつけるタイプのものです。従来は、石膏の粉末パウダーだったが、この3Dプリンターは、熱可塑性樹脂であるナイロン12を使用しているため、高いレベルでフルカラーのプラスチック製品を作ることができます。

Xjet

Xjetは、素材を直接、インクジェットで吹き付けるタイプのもので、液体状の金属素材をナノ粒子レベルで吹き付けることができる、新しい技術が導入されています。液体金属の材料ではステンレススチールが対応しており、注目されています。

まとめ

数多くの分野で導入

インクジェット方式は、積層ピッチが細かく高精細な造形ができるにもかかわらず、造形スピードが速いため、様々な業種で導入されている人気のタイプ。不随設備もほとんど必要ないので、導入コストを抑えることができるのも魅力の1つです。積層ピッチが細かいので段差が少なく後処理が簡単なため、おすすめのタイプと言えます。

この他にも様々なタイプの3Dプリンターがあるので興味がある人はチェックしてみて下さい。