その5.粉末固着(接着)方式

積層造形法の一種である粉末固着(接着)方式について紹介。メリットやデメリットを調査しました。

骨模型

引用元:JMC公式HP
<https://www.3d-printout.com/study_landplaster1/>

粉末固着(接着)方式とは

粉末固着方式は、材料の粉末と接着剤を交互に吹き付けて積層する方式です。造形テーブルに材料となる粉末を薄く敷き、プリンタヘッドから出される液体接着剤を塗布して固め、これを繰り返すことで造形物を作成します。

造形が終わると未硬化の粉末の中に造形物が埋まっている状態となるため、取り出して余分な粉末を除去。仕上げに硬化用の液体に浸して強度を上げ、完成です。

粉末材料に色を付けることにより、フルカラーでの印刷が可能となっているモデルが多いことも特徴です。
材料は主に石膏ですが、砂糖の粉末やプラスチックの粉末を使用できる機種も販売されています。

粉末固着(接着)方式のメリット

フルカラー造形が可能

CMYKインクで接着剤に色を付けることでフルカラーの造形物を作ることが可能です。デザインの確認やフィギュア・建築モデルの製作など、色の表現が重要な造形物をプリントするのに向いた方式です。

造形スピードが他の方式の3~5倍

粉末固着方式は、造形スピードの速さも魅力。他の方式と比べて3~5倍の速さを誇っており、サイズの大きい造形物でも短納期で製作することができます。また、サポート材が不要のため後処理も容易です。

ランニングコストが安価

主に使用される材料が粉末の石膏であるため、ランニングコストが安いこともメリットのひとつ。1キロ500~1000円程度で購入できます。熱溶解積層方式でよく使用されるABS樹脂1キロ3000円程度と比べると、ランニングコストの安さが分かります。

粉末固着(接着)方式のデメリット

壊れやすい

粉末の材料を固めて作るため、粉末固着方式でプリントした造形物は脆く壊れやすいというデメリットがあります。造形後に仕上げの硬化剤を使用して強度を上げることもできますが、丈夫さより発色の良さを求められるものが向いています。

粉末の処理ができる環境が必要

造形物が粉末に埋もれた状態でプリントが完了するので、取り出して刷毛やエアーで余分な粉末を除去する必要があります。その際に粉が舞い上がっても問題がないよう環境を整えておかなければいけません。

造形精度が低い

粉末固着方式で作られた造形物は表面がざらざらしているため、他の方式と比べると造形精度は低め。厚さ1mm以下の構造はプリントできても後処理で壊れてしまう恐れもあります。