業務用3Dプリンターとは?

3次元での立体造形物を作成できる3Dプリンター。モノづくりの現場においては、省スペース・低価格な家庭用のものよりも、高精細・大出力な業務用3Dプリンターがおすすめ。このサイトでは業務用3Dプリンターに注目し、業務用3Dプリンターの基礎知識から、おすすめモデルまで紹介していきます。

【最新】3Dプリンターニュース更新情報

医療業界必見の3Dプリンターニュース「本物のように動かせるシリコン製心臓」と「入れ歯の基礎を3Dプリンターで作成」と「3Dプリンターによる補綴物と身体拡張」を追加しました。

メーカー必見の3Dプリンターニュース「航空機部品の3Dプリンター活用、広がる」と「次々進む、航空機部品の3Dプリンター革命」を追加しました。

メーカー必見の3Dプリンターニュース「なんでも受発注OK?」と「造形後に変形させられる素材が発表!」を追加しました。

建築業必見の3Dプリンターニュース「たった1日で家が完成?」を追加しました。

各種業界必見の3Dプリンターニュース「高校生がNASAから表彰?」を追加しました。

個人用と業務用の
3Dプリンターの
違い

3Dプリンターは利用者によって「個人向けのパーソナル3Dプリンター」と「企業向けの業務用3Dプリンター」に分かれます。2つの違いは主に価格と性能が挙げられます。個人用は安く購入できますが性能は業務用に劣り、反対に業務用は価格が高くなりますが再現性や強度の高い造形物を作ることが可能です。

クオリティの高さを求めるなら「業務用」を選ぶ

最近は3Dプリンターの低価格化や技術開発が進み、個人用でも安くてキレイな造形ができるモデルも登場しています。しかし企業が導入するなら、迷わず業務用3Dプリンターを選ぶこと。個人用と業務用では積層方式の種類や材料の豊富さが違うため、現場において活用するには業務用が断然おすすめです。

pickup

業務用3Dプリンターの
実力を徹底比較!

業務用3Dプリンターは、以前は数百万~数千万円という価格帯が多かったのですが、低価格化が進んだことで今では数十万~数百万円で購入できるようになってきました。ハイクラスモデルだけでなく、導入しやすいミドルクラスモデルも充実してきたので、企業にとっては導入の選択肢が広がっています。ミドルクラスとハイクラスにはどんな機種があるのか、ミドルクラスとハイクラスに分けて機種ごとの実力を比較してみましょう。

ミドルクラスマシンの
比較はこちら
ハイクラスマシンの
比較はこちら

3Dプリンターを精度で比較

3Dプリンターを比較する際に、まず気になるのが造形の精度ではないでしょうか。精度を計る際に一つの基準となるのが「積層ピッチ」と呼ばれるもの。「積層ピッチ」とは3Dプリンターで積み上げていく素材の感覚のこと。この数値は小さければ小さいほど、密度が高まり、強度の強い、滑らかな表面の造形物が出来上がります。

このサイトで取り上げている3Dプリンターの中から、最小積層ピッチが小さいものをピックアップして紹介します。

機種名 価格 用途 マシンサイズ
DWSXFAB
公式サイトで
DWSXFABの
詳細なスペックを
チェック
99万8,000円 0.01mmという超極小の積層ピッチを活かした滑らかな造形が可能。
造形後の塗装や加工も容易にできます。
使用できる樹脂も多岐にわたるので、様々な造形に対応できます。
400×606×642mm
DWSシリーズ
公式サイトで
DWSシリーズの
詳細なスペックを
チェック
898万円
DigitalWax 028J
20種類以上の樹脂を使用でき、その積層ピッチが0.01mmと小さいため、滑らかな造形を実現可能。
産業分野のみならず、精細なデザインが必要とされるジュエリー業界や医療の現場でも活躍しています。
380×515×733mm
B9Creations
公式サイトで
B9Creationsの
詳細なスペックを
チェック
178万円 造形スピードに優れ、シンプルなデザインの指輪であれば、1本当たり2分で制作可能です。
造形サイズは57.6×32.4×127mmと小さめですが、0.01mmの積層ピッチを活かし、凝ったデザインのジュエリー制作が可能です。
597×419×267mm

3Dプリンターを価格で比較【ミドルクラス編】

3Dプリンターを導入する、となった際に、価格はやはり気になるもの。このサイトでは250万円を区切りに「ミドルクラス」と「ハイクラス」に分けて紹介しています。

まずは、ミドルクラスの3Dプリンターのうち、お手頃価格の物を3つピックアップして紹介します。

機種名 価格 マシンサイズ
NF-700D
公式サイトでNF-700Dの
詳細なスペックをチェック
20万7,892円 490×490×473mm
SCOOVO X9
公式サイトでSCOOVO X9の
詳細なスペックをチェック
21万円 441×406×343mm
ZORTRAX M200
公式サイトでZORTRAX M200の
詳細なスペックをチェック
23万円 345×360×430mm

3Dプリンターを価格で比較【ハイクラス編】

上で紹介したのは、比較的安価な3Dプリンター。では、高性能・高機能なハイクラス3Dプリンターの価格を見てみましょう。

機種名 価格 マシンサイズ
アジリスタ
公式サイトでアジリスタの
詳細なスペックをチェック
398万円
AGILISTA-3100
944×700×1,360mm
Dimensionシリーズ
公式サイトでDimensionシリーズの
詳細なスペックをチェック
398万円
Dimension BST 1200es
737×838×1,143mm
DWSシリーズ
公式サイトでDWSシリーズの
詳細なスペックをチェック
898万円
DigitalWax 028J
380×515×733mm

3Dプリンターを実績で比較

3Dプリンターのように、新しい機会を導入する際、どんな企業が使っているのか気になりますね。そこで、国内・世界問わず、導入実績の豊富な3Dプリンターをピックアップして紹介します。

機種名 価格 導入実績 マシンサイズ
Formシリーズ
公式サイトでFormシリーズの
詳細なスペックをチェック
54万9,800円
Formlabs Form 2
国内の大手洗剤メーカー・花王の容器・放送センターで大型ボトルやボール盤用のホルダー造形に用いられています。 300×280×450mm
monoFab ARM-10
公式サイトでmonoFab ARM-10の
詳細なスペックをチェック
68万円 富士通デザインでは、製品試作の初期段階での試作品作成にmonofabを活用。3Dプリントと従来の切削加工を組み合わせることで、デザインの幅が広がったようです。 430×365×450mm
ZORTRAX M200
公式サイトでZORTRAX M200の
詳細なスペックをチェック
23万円 世界的な造形物のコンテストにおいて、Zortrax M200を使用した造形物がクオリティ部門において1位に選ばれています。 345×360×430mm

要望別おすすめ3Dプリンター

3Dプリンターを選ぶなら、重視するポイントを絞りましょう。高精細でなめらかな仕上がりになるか(クオリティ)、世界中でどれだけ導入されているか(世界的導入実績)、手間がかからず使い勝手が良いか(使いやすさ)の3つに要望を分けて、ミドルクラスとハイクラス、それぞれのおすすめモデルを紹介します。

クオリティで選ぶなら

積層ピッチが細かい3Dプリンターを選ぶことで、表面の荒れが少なく、見た目や肌触りが滑らかな造形物を作ることができます。マシンのサンプルや最小積層ピッチを確認することで、納得いくクオリティの3Dプリンターを選びましょう。

世界的導入実績で選ぶなら

導入実績が多い製品は、それだけ数多くの企業から選ばれているということで、その製品に対する信頼感を裏付けてくれる目安となります。世界的に導入実績が豊富な3Dプリンターならば、安心して購入しやすいのではないでしょうか。

使いやすさで選ぶなら

使い勝手の良さも3Dプリンターを選ぶ際に重視しておきたいポイントです。操作性がわかりやすい、出力前の設定が複雑ではない、使用後のメンテナンスが不要といった、日々使用する上で使いやすいものを導入すべきです。

ワークサイズで選ぶなら

使用する目的に合わせて、適正なワークサイズ(出力サイズ)の3Dプリンターを選ぶことが大事です。大型になればなるほど高額になりますので、価格とワークサイズの両面を考慮して、導入する3Dプリンターを検討しましょう。

3Dプリンターの
選び方のポイント

さまざまな3Dプリンターが販売されているなかで、企業にとって最適なモデルを選ぶためには“選び方のポイント”をおさえておくことが大切です。導入前にしっかり考えておきたい3つのポイントを紹介します。

check1

どんな用途で使うのか

どんな造形物を作りたいのか、はっきりさせておくことが大切。大体の形を確かめられればいい場合もあれば、実際にネジを締めることができるくらい精度の高い造形を求めている場合もあります。それにより適切な3Dプリンターの精度も変わります。

check2

どんな材料を使うのか

3Dプリンターによって使用できる材料はさまざまです。ABS樹脂やPLA樹脂を使用するなら低価格帯の3Dプリンターでも問題ありませんが、金属やカーボンといった特殊な材料を使いたい場合は、使用できる3Dプリンターが限られてきます。

check3

どの造形方式でプリントするのか

どの3Dプリンターも立体造形物を出力するという点では同じですが、造形方式(出力する方法)は異なります。熱溶解積層や光造形、インクジェット、粉末焼結など、それぞれの造形方式のメリットとデメリットを知っておきましょう。

3Dプリンター市場の変化

低価格化

近年、家電量販店でも見かけるようになった3Dプリンター。世に出始めた頃は数百万円だったものが、今では数万~数十万円、中には1万円以下の機種も登場し、個人でも購入しやすくなりました。

低価格化のきっかけは、3Dプリンターの特許が切れたことにあります。
急激にブームになった3Dプリンターですが、実は30年以上も前に開発された技術なのです。

3Dプリンター事業の始まり

1987年にアメリカでチャック・ハル氏が光造形を用いた3Dプリンターの特許を出願。「3D Systems」という会社を設立し、世界トップレベルの3Dプリンター企業として成長していきます。 同じくアメリカの3Dプリンター企業「Stratasys」が熱溶解積層法(FDM)の特許を取得。この2社が3Dプリンターの実用化を広めていきました。

特許の期限切れで低価格化の時代へ

2005年に3Dプリンターの基本特許が切れ、誰でも3Dプリンターを作れるようになりました。
そして2009年に熱溶解積層法(FDM)の特許が期限切れを迎えたことで、多くの企業が3Dプリンター事業に参入。技術が進化・改良され、価格競争が行なわれるようになり、現在の低価格化に繋がっているのです。

今後の市場動向

2013年にブームが起きて今は落ち着きを見せていますが、まだまだ期待の大きい3Dプリンター市場。

IDC Japan 株式会社の調査によると、2015年の国内での3Dプリンター本体売上額は前年比のマイナス32.5%、出荷台数はマイナス20.2%と大幅な減少傾向にありますが、3Dプリンター市場全体は総売上額344億8,600万円で、前年と比べて4.4%の成長率となっています。

伸びているのは主に造形材料や保守・修理、企業による造形サービスといった市場。特に造形材料は、石膏や樹脂が主流だった従来と違い、プラスチックやゴム、金属、セラミックなど、技術の進化によってさまざまな材料が販売されるようになりました。

そのため、3Dプリンター市場全体では2020年に700億円規模の市場拡大が予想されています。

個人用3Dプリンターは冬の時代に

2013年から2014年にかけて急激に出荷台数が増えた個人用3Dプリンターですが、造形精度に課題が残ることや3Dデータの作成が困難であることなどから、ブームに歯止めがかかったようです。
今後、技術が進化して市場が伸びる可能性はありますが、まだまだ時間を要するでしょう。

業務用3Dプリンターは安定期に突入

一方、アメリカの調査会社であるガートナーは「業務用3Dプリンターによる製品の試作はすでに安定期に入った」と発表。

個人用3Dプリンターと比べて精度の高い業務用3Dプリンターは実物に近い試作品を作ることができるため、大幅なコスト削減や作業効率のアップに役立てられています。

今後は試作品だけではなく最終製品として利用できる技術が期待されており、ものづくりの現場には欠かせない存在となりそうです。

業務用3Dプリンター&メーカー一覧