業務用3Dプリンターとは?

3Dプリンターは平面的な印刷を行う一般的なプリンターに対し、3次元での立体造形物を作ることができるプリンターです。3Dプリンターは低価格でコンパクトなサイズが多い家庭用(パーソナル)3Dプリンターと、高精細でなめらかな造形物が作れる業務用3Dプリンターがあります。そのなかでも、ものづくりの現場において活躍するのが業務用3Dプリンターです。このサイトでは業務用3Dプリンターに注目し、業務用3Dプリンターの基礎知識から、おすすめモデルまで紹介していきます。

個人用と業務用の
3Dプリンターの
違い

3Dプリンターは利用者によって「個人向けのパーソナル3Dプリンター」と「企業向けの業務用3Dプリンター」に分かれます。2つの違いは主に価格と性能が挙げられます。個人用は安く購入できますが性能は業務用に劣り、反対に業務用は価格が高くなりますが再現性や強度の高い造形物を作ることが可能です。

クオリティの高さを求めるなら「業務用」を選ぶ

最近は3Dプリンターの低価格化や技術開発が進み、個人用でも安くてキレイな造形ができるモデルも登場しています。しかし企業が導入するなら、迷わず業務用3Dプリンターを選ぶこと。個人用と業務用では積層方式の種類や材料の豊富さが違うため、現場において活用するには業務用が断然おすすめです。

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業務用3Dプリンターの
実力を徹底比較!

業務用3Dプリンターは、以前は数百万~数千万円という価格帯が多かったのですが、低価格化が進んだことで今では数十万~数百万円で購入できるようになってきました。ハイクラスモデルだけでなく、導入しやすいミドルクラスモデルも充実してきたので、企業にとっては導入の選択肢が広がっています。ミドルクラスとハイクラスにはどんな機種があるのか、ミドルクラスとハイクラスに分けて機種ごとの実力を比較してみましょう。

ミドルクラスマシンの
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ハイクラスマシンの
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要望別おすすめ3Dプリンター

3Dプリンターを選ぶなら、重視するポイントを絞りましょう。高精細でなめらかな仕上がりになるか(クオリティ)、世界中でどれだけ導入されているか(世界的導入実績)、手間がかからず使い勝手が良いか(使いやすさ)の3つに要望を分けて、ミドルクラスとハイクラス、それぞれのおすすめモデルを紹介します。

クオリティで選ぶなら

積層ピッチが細かい3Dプリンターを選ぶことで、表面の荒れが少なく、見た目や肌触りが滑らかな造形物を作ることができます。マシンのサンプルや最小積層ピッチを確認することで、納得いくクオリティの3Dプリンターを選びましょう。

世界的導入実績で選ぶなら

導入実績が多い製品は、それだけ数多くの企業から選ばれているということで、その製品に対する信頼感を裏付けてくれる目安となります。世界的に導入実績が豊富な3Dプリンターならば、安心して購入しやすいのではないでしょうか。

使いやすさで選ぶなら

使い勝手の良さも3Dプリンターを選ぶ際に重視しておきたいポイントです。操作性がわかりやすい、出力前の設定が複雑ではない、使用後のメンテナンスが不要といった、日々使用する上で使いやすいものを導入すべきです。

ワークサイズで選ぶなら

使用する目的に合わせて、適正なワークサイズ(出力サイズ)の3Dプリンターを選ぶことが大事です。大型になればなるほど高額になりますので、価格とワークサイズの両面を考慮して、導入する3Dプリンターを検討しましょう。

3Dプリンターの
選び方のポイント

さまざまな3Dプリンターが販売されているなかで、企業にとって最適なモデルを選ぶためには“選び方のポイント”をおさえておくことが大切です。導入前にしっかり考えておきたい3つのポイントを紹介します。

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どんな用途で使うのか

どんな造形物を作りたいのか、はっきりさせておくことが大切。大体の形を確かめられればいい場合もあれば、実際にネジを締めることができるくらい精度の高い造形を求めている場合もあります。それにより適切な3Dプリンターの精度も変わります。

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どんな材料を使うのか

3Dプリンターによって使用できる材料はさまざまです。ABS樹脂やPLA樹脂を使用するなら低価格帯の3Dプリンターでも問題ありませんが、金属やカーボンといった特殊な材料を使いたい場合は、使用できる3Dプリンターが限られてきます。

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どの造形方式でプリントするのか

どの3Dプリンターも立体造形物を出力するという点では同じですが、造形方式(出力する方法)は異なります。熱溶解積層や光造形、インクジェット、粉末焼結など、それぞれの造形方式のメリットとデメリットを知っておきましょう。

3Dプリンター市場の変化

低価格化

近年、家電量販店でも見かけるようになった3Dプリンター。世に出始めた頃は数百万円だったものが、今では数万~数十万円、中には1万円以下の機種も登場し、個人でも購入しやすくなりました。

低価格化のきっかけは、3Dプリンターの特許が切れたことにあります。
急激にブームになった3Dプリンターですが、実は30年以上も前に開発された技術なのです。

3Dプリンター事業の始まり

1987年にアメリカでチャック・ハル氏が光造形を用いた3Dプリンターの特許を出願。「3D Systems」という会社を設立し、世界トップレベルの3Dプリンター企業として成長していきます。 同じくアメリカの3Dプリンター企業「Stratasys」が熱溶解積層法(FDM)の特許を取得。この2社が3Dプリンターの実用化を広めていきました。

特許の期限切れで低価格化の時代へ

2005年に3Dプリンターの基本特許が切れ、誰でも3Dプリンターを作れるようになりました。
そして2009年に熱溶解積層法(FDM)の特許が期限切れを迎えたことで、多くの企業が3Dプリンター事業に参入。技術が進化・改良され、価格競争が行なわれるようになり、現在の低価格化に繋がっているのです。

今後の市場動向

2013年にブームが起きて今は落ち着きを見せていますが、まだまだ期待の大きい3Dプリンター市場。

IDC Japan 株式会社の調査によると、2015年の国内での3Dプリンター本体売上額は前年比のマイナス32.5%、出荷台数はマイナス20.2%と大幅な減少傾向にありますが、3Dプリンター市場全体は総売上額344億8,600万円で、前年と比べて4.4%の成長率となっています。

伸びているのは主に造形材料や保守・修理、企業による造形サービスといった市場。特に造形材料は、石膏や樹脂が主流だった従来と違い、プラスチックやゴム、金属、セラミックなど、技術の進化によってさまざまな材料が販売されるようになりました。

そのため、3Dプリンター市場全体では2020年に700億円規模の市場拡大が予想されています。

個人用3Dプリンターは冬の時代に

2013年から2014年にかけて急激に出荷台数が増えた個人用3Dプリンターですが、造形精度に課題が残ることや3Dデータの作成が困難であることなどから、ブームに歯止めがかかったようです。
今後、技術が進化して市場が伸びる可能性はありますが、まだまだ時間を要するでしょう。

業務用3Dプリンターは安定期に突入

一方、アメリカの調査会社であるガートナーは「業務用3Dプリンターによる製品の試作はすでに安定期に入った」と発表。

個人用3Dプリンターと比べて精度の高い業務用3Dプリンターは実物に近い試作品を作ることができるため、大幅なコスト削減や作業効率のアップに役立てられています。

今後は試作品だけではなく最終製品として利用できる技術が期待されており、ものづくりの現場には欠かせない存在となりそうです。

業務用3Dプリンター&メーカー一覧